2006.8.19「猩々」
- 1.曲の趣旨
- 唐の国の高風という所に孝行者にして、純朴な人がいた。海中から猩々が現れ、その人柄を褒めて酒の湧く壺を褒美として与えた。そして猩々も酔って舞を舞う。月と酒を賛美し、交友を祝福して、舞い遊ぶという作品。
- 2.動物「猩々」のプロフィール
- (1)伝説上の動物
- (2)海底の妖怪という感じを持たず、強いて言えば一種の仙童に似た尊敬と親愛を捧げられていると察せられる。
- (3)すこぶる快活にして、無邪気に酒を愛し、人間に福利を与える偉人という観念をもって一般に迎えられている。
- (4)伸びやかで穏やかな態度は、人間のあらゆる憂悶を排除し、陶然和楽の境地に導く。つまりお酒というものの美点を具象化したもののようにも見てよい。
- 3.形式
- 半能
- 最後の仕舞い所”キリ”を本日はお祝いの舞として舞う。
踊りに先立ちバスの中で出田さんが配ってくれた「猩々」の解説から。