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シノノメソウを訪ねて
2012年8月28日 どんがめ野草観察会として、シノノメソウ観察を提案しました。
今回の野草観察には4つの心配事があります。
 
1/4:「道順を憶えていないこと。」現地は大分県祖母山系に連なる越敷岳(こしきだけ)登山口緩木山(ゆるぎさん)登山口です。昨年案内して頂いたときは、助手席から左へ、右へ、右へ、・・・と狭い道を運転すること花咲盛から40分(熊本市内から2時間40分)。更にそこから山の中を登山口まで進みます。砂防ダム建設のために作られたと思われる狭い舗装道路です。建設完成後は補修工事がなされてないのでしょうか、凸凹道しかも離合箇所もほとんどありません。いくつかの分岐箇所を指示通りに走り、登山口に到着。そこからシノノメソウ探索をしました。大まかの道順は覚えたのですが、全く自信がありません。
 
2/4:昨年以降の道路状況、特に平成24年九州北部豪雨による現地道路への影響。
 
3/4:「配車の件」Riroの車は5ナンバーですが車幅が広いことと車の床面が低いことです。
 
4/4:「台風15号」極めて大型の台風が沖縄〜九州方面に向ってること。25日に下薗君から「ところで、やはり台風15号が相当勢力が大きそうなので、28日は少し心配ですね。直前の情報で吉岡君が最終判断してください。くれぐれも無理をしないようにと言う線でお願いします。」とのメールを受信。
 
以上4点は観察会実施に当たりRiroはかなり心理的に圧迫されました。正直なところ、あっさりと観察会取りやめにしようかと思いました。 事前に下調べをすればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、参加人員が多ければそれも必要ですが、少人数なので、ある意味全員での下調べ。
 
対応策
 
1/4:「道順」昨年案内して頂いた方に手書きの地図をお願いしました。詳しい手書きの「概要Map.」とした距離まで書き込んだ道順を絵地図にして送って頂きました。Riroは絵地図と大分県の山の案内書と50,000分の1の地形図の3点を持ち込んで助手席から道案内をする。
 
2/4: これに関しては、花咲盛が被害を受けていないので、それよりも東に位置する現地は多分大丈夫だろう、又、完全に道路が損壊していたら、かなり手前に告知標識があるだろうから心配いらないだろうと判断。
 
3/4:「配車」合志君のプリウス。山道に入るときにはプリウスで先ず道路状況の確認をする。これだと、狭い山道でUターンして引き返すことが容易に出来るから。大丈夫とわかったら、宮崎君の大きいオフロード車とでもいえそうなトヨタクルーガーに参加者に同乗してもらう。
 
4/4:「台風15号」前日20:42:47「皆さん 台風の直撃は幸いにもまぬかれたようです。雨対策と足回りの用意は十分にされてください。合志君の電話からも明日は行けそうだと判断しました。勿論、現地の様子次第では、躊躇せず引き返します。花咲盛や野草園に行きましょう。 」 とのメールを送信しました。ところが、それからしばらくしてかなりの雨です。後は、天に祈って寝ました。
 
観察日当日 参加者:柴田美恵さん・河津 瑩子さん・合志徹夫君・下薗 茂君・宮崎 寛君・吉岡・ 6名:配車・合志君・宮崎君の車2台。
 
「道順」見覚えのある分岐点に来ました。しかし、最終カーブ地点が絵地図には7kmとあります。ということは、もう一つ先の分岐点と読めます。で、そこまで行きカーブすると、違っているようです。しかし、そこはもう狭い道で、Uターンする場所がありません。まあ、行くところまで行ってUターンしようと思いますが、どんどん狭くなります。仕方がないのでとことこ進みました。ようやく広い交差点に出ました。運よく右の方から地元の方と見える軽トラックのおじさんがやってきたので、交差点の中でしたが手を挙げて道を尋ねました。(車の往来のない田舎道だから出来ることですね。)やはり、1つ通り越していました。しかし、そこから、緩木神社の前を通って行くと、目的地の場所の真ん前に出ると教えて頂きました。
実は、道を間違えたのが面白い発見となりました。「アブラメの里」を通り抜けていたのでした。つい最近「アブラメさん」から「カシャテツ」と自称する合志君の故郷かな?


 
山の中に入り、越敷岳(こしきだけ)登山口への道を1ッ箇所間違えました。しかし、そこにもシノノメソウが咲いていました。これは嬉しいことでした。本道に戻り、ようやく登山口に到着しました。


なんと、そこには昨年見たシノノメソウがありません。その近くで見た場所を探しますが、そこにもありません。更に奥へ足を延ばすことにします。昨年は見なかった砂防ダムから流れてくる水。Riroは長靴。サンダルのようなズックの宮崎君と二人で更に奥にある砂防ダムまで歩きます。昨年は下った道。今年は急な登り道にに見えます。時間も4倍くらいかかったように思いました。着きました。「さーてこの辺に咲いていたのだが・・・」 探しますがありません。何度探してもありません。「なんでー」がっかりです。それでは、昨年「仙人枕(仙人が枕にしたという伝説の巨石)」の近くにある大木の下に点在していたシノノメソウを探そうと思いました。そこまで登ろうと登山道を見ると、雨でずるずると滑った道となっています。サンダルでは到底無理です。長靴でも危ない。仕方がありません。諦めることにして、下り始めました。現地は「マツカゼソウ」の大群生地でした。宮崎君から名前の由来を聞かれましたが、忘れていました。「和名:松風草は全体の姿に一種の風情があるから」


こんな筈ではなかった。どんがめの皆に申し訳ないという気持ちで、がっかりして降りて来ました。合志君の待っている直ぐ近くに戻ってきました。宮崎君に「昨年あそこでも見た」と、近寄り探し始めると背後から、宮崎君が「あれでは」と。ありました。ありました。よかった!よかった!更に、「足元にも・・・」。本当に安堵しました。その場から大声で「あったよう  あったよう 合志君」と叫ぶと、登山靴に片方だけしか 履き替えていなかったのにもかかわらず、喜んで駆けつけました。観察後、下薗君達の待っているところへ戻り、2台で観察地点へ行くことにしました。性懲りもなく先ほど間違った場所に又来てしまいました。まあ、観察地点が増えたということで良かったということにしていただきました。ようやく、全員でシノノメソウ観察が始まりました。嬉しそうに観察しているどんがめさんの顔を見てホッとしました。




 
越敷岳(こしきだけ)登山口への道路はまあまあでした。しかし、緩木山(ゆるぎさん)登山口への道はひどいものでした。途中、崖側が崩壊してある場所もあり、そこを通り過ぎると道路上に大小の石がゴロゴロ ゴロゴロ。



しかし、合志君は凄いです。「次回、単独で両山を一周したいので緩木山(ゆるぎさん)登山口に行きたい。」と。「後から来る日の人達のために石を除けよう。」と、車を降りて、軍手もはめずに1つ1つ取り除いています。Riroはぎっくり腰をやっていますので大した加勢もできません。後続の宮崎車のどんがめにも呼びかけて、岩の取り除きをしました。暫く行くと今度は凹道が数か所。車の前方に廻り、車の底を打たないようにと誘導しました。





緩木山(ゆるぎさん)登山口にやっとのことで「たどり着きました。」ここで、車を降りて100メートル以内の所に咲いているからと、皆で探すと昨年見た場所に咲いていました。 良かった。良かった。と、安堵したことでした。
 
昼食は花咲盛でと、宇野さんに携帯電話で連絡をとると、「主人と熊大病院に来ていてこれから受診。」とのことです。そこで、来る時に見かけた「緩木社」の境内で食事をとりました。食後、気配りの合志君が大きいクーラーボックス入れてきた旬の梨と温室ミカンのプレゼントがあり、感謝感謝で頂きました。





 帰路大分県から熊本県に入り、阿蘇東外輪山尾根を越え「大戸の口」に差し掛かると強い雨。阿蘇南郷谷も強い雨が降っていました。天の神様のご配慮により、シノノメソウ観察の間は絶好の観察日和、又、全員無事帰ることが出来ました。ありがたいことでした。感謝感謝です。

後日談 1/2:
翌日は合志君・柴田さんのお世話で「猛暑気払い会」が「涼膳わたなべ」でありました。参加者は 小旗さん、柿山さん、柴田さん、中島さん、橋本さん、脇さん、友寄さん、安達君、合志君、下薗君、吉岡の11名で盛会。あまりの賑やかさで、熱気が充満して暑気払いと言うか、大汗をかいた方もおられたようです。

後日談 2/2:
30日のことです。Riroが昔博物館植物同好会でお世話になった方々をシノノメソウ観察に案内しました。道順を間違えることもなく、又、砂防ダム下で見つけることが出来なかったシノノメソウが川の中の岩の間に咲いているのを見つけたのは嬉しいことでした。

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