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2010/09/ 追記 
トウフジウツギとしていたこのページの名前をフサフジウツギと訂正致します。
中国原産の栽培種で、時折野化している。

「トウフジウツギ」
「中国原産でしばしば栽培され沖縄島では野生化している 」。
「日本の野生植物」 木本 (株)平凡社
阿蘇にも野生状態で群生していました。
Photo:Fuji utsugi
(Photo: © Riro Yoshioka)
Photo:Fuji utsugi
(Photo: © Riro Yoshioka)
Photo:Fuji utsugi
(Photo: © Riro Yoshioka)
梅雨も明けました。毎日暑い日が続いています。サギソウを探索しようと、花の友人D氏からのメールがありました。M先生と3人で行くことにしましたが、直前になりM先生から「のっぴきならない用件が舞い込んできましたので、残念ですが参加できなくなりました。」とのメールが来ました。2人で現地で右往左往することになりました。結果は「目的地の湿地帯に牧草を植えてあり」見ることができませんでした。しかし、行けば何かに出会えるのでした。2010年3月に開通したばかりの農免道路を走っていると、「花が咲いている」との声に、車を戻しました。初めて見る花です。ガードレールより少し高いくらいの株です。綺麗ですが、鮮やかすぎ、大きくて、毒々しささえ感じました。「新道が出来たらもう帰化植物が進出したのかな、園芸種かな」と、話したことでした。橋の下に通じる小道に大きなのが見えます。降りていくと背丈よりも高く2.5mは超えるかと思われます。それが、群生していたので尚更驚きました。川の流れは穏やかで綺麗な水と川砂、岸の巨大な岩に圧倒されました。
「九州の花図鑑」を見ても名前が解りません。群生しているし、熊本県の稀少植物とは違います。花の名前を調べるのにもよし、博物館の先生に標本用にでもなるかなと思って少し取りました。友人とメール交換をして、名前を調べました。「フジウツギ」と見当を付けましたが、熊本県植物誌には記載されていません。博物館の先生に細部まで撮影した写真を貼付して、お尋ねしました。

博物館の先生に標本用にでもなるかなと思って取ってきたのを持ち込み詳しく調べて頂きました。
1:茎に稜がある
2:顕微鏡で確認したら花筒の外面に星状毛が密生しない
3:葉柄の基部に付属体がない
4:株全体を見ると、フジウツギよりも、花の付き方が多すぎる
以上から、この木はフジウツギではなく、トウフジウツギと教えて頂きました。先生ありがとうございました。

2010/09/ 追記 トウフジウツギと同定した理由・
その後フサフジウツギと同定した理由

トウフジウツギと同定した理由
平凡社野生植物木本Uの検索表
1:茎に稜があり、断面は4角形・・・トウフジウツギ
2:茎に稜はなく、断面は円形 ・・・フサフジウツギ
神奈川県植物誌もフサフジウツギは茎に稜がない
フサフジウツギと同定した理由
熊本記念植物採集会副会長の指摘
指摘を受けて再度現地に同定のために50CMほどの枝を3株博物館に持ち込む
博物館の先生の同定
稜を無視して葉の裏の毛や、花の星状毛など考えて、フサフジウツギ
フサフジウツギだけ縁のややとがる鋸歯が多数あって、その他は全縁か、数個の歯牙がある

以上 2010/09 追記

同定完了後、直ちに現地へ再確認に出かけました。3日前には道路両側に咲いていた花はもう1つもありません。道路を下り川沿いに咲いている環境を見てみると、帰化植物のオオキンケイギクが侵入していました。人が行き来するような場所ではありません。コンクリート橋の橋脚が高く太いの見ると、工事期間もかなり長く人や車の出入りも多かったでしょう。帰化植物が侵入するのもこのような時期かもしれないなと思いました。
Photo:Tou huji utsugi
(Photo: © Riro Yoshioka)
Web 上ではプライバシー保護のためにこんな画像のアップになりましたが、木の高さを見るためです。この写真掲載はD氏の了解を得ています(2007/07/29)。
名前花期 離弁花類 草 ・ 木 もろもろ
フサフジウツギ
 
5〜9月
 
フジウツギ科
フジウツギ属
落葉低木
 
多数の花を一方に隔たってつける

学名解説 (L)→

追記 2016/

名前 真生双子葉類・ シソ目学名
フサフジウツギ ゴマノハグサ科 フジウツギ属 Buddleja davidii Franch.

「APG分類体系に関して」は→

 

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