上の写真 左下に見えるのはRiroの「スイバの標本」です。不器用なRiroは標本作成が苦手です。そんなRiroに会員は何故か根っこのでかい、標本作成が厄介なのを割り当てます。新聞紙に挟んで家に持ち帰り、新聞紙を取り換えて押し葉にします。毎回、数種類の押し葉をするのですが、スイバの根っこのように厚みがあると単に押せばよいというものではありません。先ず、机の上に新聞紙を数枚敷きます。その上にスイバを並べて、根っこの周囲をその高さより若干低めの高さに達するまで新聞紙を畳んだので囲みます。その次は、囲んだ根っこより上の茎の所から、次の押し葉を重ねます。押し葉と押し葉の間は新聞紙を数ページ重ねて湿気取りにします。囲んだ根っこの高さとほぼ同じ迄に押し葉が積みあがったら、その次の押し葉からは根っこの部分も水平になるように押し葉と新聞紙を交互に重ねていきます。すべての押し葉を重ねあげたら、次は重しをします。百科事典や、絵画の図書や、箱入りの本をこれでもかというほど均等になるように載せます。これもやっかいな作業です。数種類の押し葉ですが、この作業は凡そ30分間。その様をじーと見ているのは、飼い猫18年を越える「シャン シャン」です。取り換え作業をするときには、始めのうちは押し葉の折れ曲がりや、皺になったのを伸ばしたり、葉の裏表を少しでもわかりやすいようにします。これを1週間ほど毎日繰り返します(少しやりすぎかとも思っています)。その後は5日おき位に1回新聞紙を取り換えます。1カ月に1度の例会日に持って行くときには、からからに乾燥しています。Riroにはまるで修行。が、これが今では楽しいとは!出来上がったのが下の写真です。葉が千切れていたり見苦しいのですが、このような標本であっても、熊本県松橋収蔵庫に保管されるとのことです。標本の右上に登録印が押されています。右下のラベルにはRiroの氏名が記されています。
  日本全国ほとんど都道府県立の博物館があるなかで、我が熊本県には県立の博物館がありません。建設予定地は松橋自動車教習所跡地を確保してあります。建設費がおよそ100億円と見積もられて、財政窮迫している熊本県は箱モノの博物館建設を断念したようです。しかし、県が抱えている標本は膨大な数量に達しているので、収蔵庫を作ってそこに保管することになっています。松橋収蔵庫のホームページはここをクリックされてみて下さい。


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