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各地では「これまで経験したことのないような大雨」の被害が連日報道されています。被害に会われた方には心からお見舞いを申し上げます。

mW氏に藪漕ぎ案内をお願いしました。生涯一度は本格的な藪漕ぎなるものを体験したかったのです。
今年の熊本は昨年より15日も早い梅雨明けでしたが、戻り梅雨となり、この日早朝も雨が降っていました。出かけるころには西の空に1か所青い空が見えたので車を走らせました。阿蘇外輪山は濃霧。慎重に運転して目的地に着いた頃は曇り空。車を降りると現地は寒くて暖かいお茶を買い求めたほどでした。
最近、「マダニ」の被害が報道されています。虫よけスプレーを初めて使用しました。上下雨具に身を包み、首にはタオルを巻き、袖口はきっちり締めました。晴天だったらこの時点で「もうやめたー」。幸い観察の間は曇り空。雨で草花は生き生きとしていたし、藪漕ぎには最高だったようです。とはいっても、観察が終わったら、全身汗 汗 汗。こんなことは生まれて初めてでした。何しろ萱が高い所では2メートルほど、又、ヤマアザミが行く手を遮ります。葦が高い所では3メートルほど。流石に遠回りをしました。水の流れが左右から幾つもあり、数か所は流れの中を歩いて渡り、2回は対岸に自力で上がることが出来ず、身長1.78メートルはある頑健なmW氏に上から手をつかんで引き上げてもらいました。藪漕ぎ4時間 疲れました。もう2度と藪漕ぎはしなくてもよいようです。
久しぶりにノヒメユリに出会えて感動しました。咲き初めのヤツシロソウ、もう時期もおしまいになりそうなオグラセンノウ、群生するコバギボウシ、チダケサシ、花が咲くまでにもう少しのバアソブ蕾等など。萱の高さが比較的低い所や、日が差し込むような場所には、花が咲いています。萱の中に見えるカワラナデシコ、精一杯背伸びをして頭を出しているオミナエシなど印象に残りました。下草の中にもいろいろあったのかもしれませんが、あまりそのあたりは観察していません。アオタチカモメヅル・ヤマトラノオ・ヤマアザミ・カヤ・ヨシ・バアソブ・マンセンカラマツ・カワラナデシコ・オミナエシ・タカトウダイ・アソノコギリソウ・オタカラコウ・サイヨウシャジン・ノヒメユリ・オグラセンノウ・コバギボウシ・ノハナショウブ・ヤツシロソウ・チダケサシ・サワヒヨドリ・ヒメシロネ・ノアザミ・ワレモコウ・コオニユリ・シシウド・ウド・クルマバナ・ヤマホトトギス・ホソバオグルマ・ヒメジョオン、少し足を踏み入れた木々の中にはモミジガサ・遠くにノリウツギを観察しました。同行のmW氏は他に、シラヤマギク・ヤマノイモ・オトギリソウ・サワオトギリ・コケオトギリ・コウライトモエソウ等を観察できたと。私は藪漕ぎに精一杯で見ていません。
初見の花2つアオタチカモメヅルヤマトラノオをアップします。
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(Photo: © Riro Yoshioka)

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(Photo: © Riro Yoshioka)

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(Photo: © Riro Yoshioka)

(Photo: © Riro Yoshioka)
mW氏が見つけました。ロクオンソウの花のよう。蔓になっています。夢中で写真を撮っていると、mW氏が「茎の下部が蔓になっていなく、真っ直ぐ」と声を上げましたが、軽い気持ちでその声を聞き流して、懸命に萱に巻き付いている花を、悪いとは思いながらも少し萱からほどいて撮影してました。
撮影が終わったら、萱の中に屈みこんでの下部の茎の観察が億劫。観察することなく、再び、萱をかき分けて前へ進みました。
 
mW氏のこの時の観察が同定の決め手となったのです。mW氏は「[1]:茎の下部が蔓にならないこと[2]:緑の花が葉脇に群がって咲くこと[3]:湿った草地に生えること 。」から、アオカモメヅルではなくて、タチカモメヅルの花の帯黄白のもので、タチカモメヅルの品種アオタチカモメヅルであると同定されました。
如何に萱の中という悪条件であっても、茎の下部まで観察しなければと反省しました。mW氏には藪漕ぎの体験をさせて頂き、観察の基本を再認識させて頂きありがたく感謝しています。
名前花期所在地 合弁花類 草 ・ 木
アオタチカモメヅル
 
7〜 9月
 
やや湿った草地に生える
 
ガガイモ科
カモメヅル属
多年草
 

学名解説 (L)→

APGV

名前 真生双子葉類・リンドウ 目学名
アオタチカモメヅル キョウチクトウ科 カモメヅル属 Vincetoxicum glabrum (Nkai) Kitag. f. viridescens (Murata) Sugi.

「APG分類体系に関して」は→

 

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