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ケイリンサイシン 改め アソサイシン

2011/06/13/ 追記
「改訂・熊本県の保護上重要な野生動植物― レッドデータブックくまもと2009―」から
「本種は、これまで、中国大陸に分布するケイリンサイシンと考えられていたが、近年の研究で、朝鮮半島に分布する別種として新たに「アソサイシン」と和名がつけられた(植物研究雑誌82、2007)。
 
「植物レッドデータブックCOMPLETE」には、全国ランクはなく、熊本県[CR]とあります。
注記として[熊本]YListに該当なし、と記載されています。
上記の点から考えると、現時点では熊本県阿蘇だけに自生すると思われます。
 
「第6回薬用植物を知ろうin熊本」観察会の部では100名を超える参加者がありました。殆どの方は観察を終えられて纏めの会場へ移動され始めていました。残っていたのは、私も含めて3名だけ。「ケイリンサイシン」が咲いているのを教えて頂きました。「阿蘇のケイリンサイシンアソサイシンに変わるのでは」と、さりげなく話されました。そうなると、熊本県民の1人としては嬉しいことです。初めて見る花にはいつも興奮します。名前から「阿蘇だけでしか見られないのではないのかな」と、思うと、夢中でシャッターを切りました。写真を撮り終え、本日の纏めが始まっている学習会の場へと走って行きました。
ケイリンサイシン
昭和44年3月発行の熊本県植物誌には記載がありません。

『カンアオイ亜属に含まれるが、やや異なった特徴を持つ1群がある。ウスバサイシンンとその近縁種で、根を噛むとピリッとした辛みがあるところから「細辛(サイシン)」の名で呼ばれている。カンアオイ属の多くの種は冬でも枯れない葉をもつが、この一群は冬に落葉する。中国では古くからこの植物の根茎および根を乾燥させて咳止め鎮痛解熱などの薬に使用してきたが、主に中国東北部や朝鮮半島に分布する ケイリンサイシンA.heterotropoides var. mandshuricum が用いられてきた。』
(朝日百科 植物の世界)

熊本県版カテゴリー区分 新カテゴリー(2004)
○「絶滅危惧IB類(EN)」 絶滅危惧IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の可能性が高いもの。
平成17年5月20日熊本県告示第640号で県内稀少野生動植物に指定されるとともに、併せて指定希少野生動植物に指定されました。
Photo:Keirin saishin
(Photo: © Riro Yoshioka)

Photo:Keirin saishinPhoto:Keirin saishin
(Photo: © Riro Yoshioka)

名前所在地 合弁花類草 ・ 木
アソサイシン
 
日当たりの良い草地
 
ウマノスズクサ科
ウスバサイシン属
多年草
 
2007/06/27 追記 
ケイリンサイシン 和名「鶏林細辛」について
和名について熊本市立図書館で図鑑を見ますが、わかりませんでした。Web site 「花調べ」に鶏林細辛とあるのを見て凄いと思いました。実は当日の講師の1人に後日偶然お会いした時に「桂林」ではないよ。「鶏林」と教えて頂いたのですが、出典までは教えて頂けませんでした。
思い切ってリンクのページにも載せいている「花調べ」のWeb master Keiko さんにメールを出しました。
『佐藤武之氏の著書「九州の野の花」を参考にしています。』と、教えていただきました。
同氏の「阿蘇の野の花」は手元にあるのですが、今後は「九州の野の花」も参考にしようと思います。
Keikoさん ありがとうございました。『「花調べ」へのアクセスは、下記バナーから。』
 
花調べバナー
「鶏林」
((新羅(しらぎ)解脱王が城の西にある始林にニワトリの声を聞き、調べたところ、枝にかかった金の箱の中にひとりの男の子がいた。連れ帰って金閼智(きんおち)と名づけて育て、始林を鶏林と改めたという。のち、金閼智は新羅金氏の始祖となった。)) 新羅の別称。転じて、朝鮮の別称。(三省堂出版 広辞林より)
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